今回は、塗装される前に、屋根の棟を補修しました。
棟板金(むねばんきん)とは、屋根の頂点部分にある金属製の板です。屋根材の隙間を多い、雨などを防ぐ役割があります。日本でもっとも普及率が高い「スレート屋根」(コロニアル、カラーベスト)や、ガルバリウム鋼板などの金属屋根に使われます。
屋根の中でも劣化しやすい部分であり、放置しておくと台風などで壊れてしまうこともあります。
棟板金でもっとも気を付けるべきなのが、釘が抜けてしまう症状です。築7年を過ぎると棟板金を固定する釘が抜ける箇所が出始めてきます。
棟板金の釘が抜けてしまう原因は、板金が熱膨張と収縮を繰り返すためです。
金属の性質上、太陽の熱などで膨張し、夜の冷えによって収縮します。
棟板金が膨張するときに釘も外に引っ張られますが、収縮するときは板金だけが収縮するため、経年によって釘は少しずつ緩んでいくのです。
そしてこれが長期間続くことで、最終的には釘が抜けてしまいます。
土地柄や立地条件によっては、日当たりがよいところだと膨張度合いも大きくなり、さらに釘がぬけやすくなります。
またそのほか、強風、貫板の腐食、釘穴のサビといった原因も考えられ、これらすべてを考慮に入れておく必要があります。
屋根の接合部の上に「貫板(ぬきいた)」という木材をあて、さらにその上から金属板を被せるという構造になっています。棟部分にあてた棟板金は、横から釘やビスで固定されており、これらが浮いてきてしまうことが原因で劣化症状につながることが多いです。
今回は、釘の錆により、ヌキ板が腐っていたので交換しております。板金自体はまだ交換しなくて大丈夫でしたので、隙間は、コーキングで、しっかり塞いでいます。
塗装前に棟板金の補修を行いました。
棟板金の補修が完工しました。
今回のように、屋根は点検しずらい場所です。棟板金の釘が抜けているかどうかは、目に見えづらいのが難点。
下記のような症状がみられたら、メンテナンスをお勧めいたします。
塗装をお考えの時や屋根の色褪せなど目立ってきたら、調査は無料で行っていますので、お気軽にお問合せ下さい。
- 築年数が7年以上
- 前回のメンテナンスから5年以上
- 風が吹くと音がする
- 色あせ、サビがある
- 板金のめくれ、浮きがある